白色の有明菫の画像

コスミレ (小菫)

Viola betonicifolia var. albescens

読み:ビオラ・ベトニキフォリア

冬季落葉性の多年草。日当たりが良くやや湿り気がある場所で見られる。 名前は有明の空に由来し、花色が白色や薄紫色、赤紫色と変化が多いことからアリアケスミレと呼ばれる。

白色の有明菫の花の画像 (撮影日:2024年4月14日)

2024/04/14 …(1-1) (夏・日なた・鉢植え)

白色の花

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花弁:5枚

花は上弁が2枚に左右の側弁が2枚、下の唇弁が1枚つく。花弁には紫色の筋が入り、筋が濃く多いものは側弁や唇弁が紫色に見える。

有明菫の萼と距の画像 (撮影日:2021年3月11日)

2021/03/11 …(2-1) (春・鉢植え)

萼と距の様子

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花の後ろには蜜を溜めるが伸びる。

白色の有明菫の株全体の画像 (撮影日:2025年4月8日)

2025/04/08 …(3-1) (春・日なた・鉢植え)

全体の様子

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草丈:15cmほど

アリアケスミレは花が花茎につく無茎種で花も葉もそれぞれが根元から出る。 茎は分枝せず、花は1本の花茎に1つだけ咲く。

有明菫の花を覗いた雄しべと雌しべの画像 (撮影日:2025年4月8日)

2025/04/08 …(3-2) (春・日なた・鉢植え)

おしべとめしべ

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おしべ:5本 めしべ:1本、柱頭:2裂

オレンジ色の部分は雄しべの付属体と呼ばれ、その後ろに白いがつく(3-3)。 柱頭はカマキリの頭形で、円形の下の部分が2裂する。

有明菫の萼を取り除いた画像 雄しべがはっきりと見える (撮影日:2025年4月10日)

2025/04/10 …(3-3) (春・日なた・鉢植え)

萼を取り除いたもの

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花弁は後ろへ伸び袋状となっている (距)。この中には蜜が溜まっている。

有明菫の距を取り除いた画像 雄しべの脚柱が見える (撮影日:2025年4月10日)

2025/04/10 …(3-4) (春・日なた・鉢植え)

距を取り除いたもの

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雄しべの後方も距の中へ長く伸び、この部分は脚柱または雄しべの距と呼ばれる。 脚柱が蜜を分泌し、距の中へ入った虫が脚柱に触れると雄しべが花粉を出し虫に花粉をつける仕組みとなっている。

有明菫の脚柱の画像 (撮影日:2025年4月10日)

2025/04/10 …(3-5) (春・日なた・鉢植え)

脚柱の様子

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脚柱は2本つく。主な送粉者はハチで花の奥に頭から潜り込む姿を見ることができる。 チョウも訪れるがチョウは口吻を持つため送粉にはあまり関与しない。

有明菫の未成熟の果実と裂開した果実の画像 (撮影日:2021年7月5日)

2021/07/05 …(2-2) (夏・日なた・鉢植え)

閉鎖花の果実

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果実:蒴果
スミレの仲間は夏から秋にかけて閉鎖花をつける。 開放花はほとんど結実しないと言われるが、閉鎖花は多くの果実と種子を作る。 できる果実は卵形のさく果で上部が3裂する。

有明菫の裂開した果実と果実に残る種子の画像 (撮影日:2021年7月5日)

2021/07/05 …(2-3) (夏・日なた・鉢植え)

裂開した果実と種子

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裂開しても残っていた種子の様子。種子はややしっかりとくっついており、傾けたくらいでは落ちない。