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雄蕊、仮雄しべ
花粉を出す葯と、それを支える花糸を合わせて雄しべという。 花が果実を作り種子を残すための、雄性の働きをするもの。ゆうずいとも読む。 雄しべが変化して花粉を作らなくなったものは仮雄しべと呼ばれる。 仮雄しべは生殖機能を持たないが色や形状で虫を誘う働きをしている。
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シュウメイギクなどキンポウゲ科の花は蜜を作らず 多数のおしべをつけることにより花粉を食べに訪れる虫を呼んでいる。
ウドのおしべは長く花から突き出ている。
キランソウなどシソ科やゴマノハグサ科の植物はおしべ4本の内上側の2本が長く、2強雄しべと呼ばれる。
キャベツなどアブラナ科の植物はおしべ6本の内上下の4本が長く、4強雄しべと呼ばれる。
スズメウリ属の植物は花糸も葯も合着した合体雄しべとなっている。スズメウリの雄花には合体雄しべが3本つく。
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ツユクサの6本のおしべの内、一番短い3本は花粉を出さず仮雄しべと呼ばれる。 ツユクサの仮雄しべは鮮やかな黄色で花に虫を呼ぶ働きをしている。
ウメモドキのめばなには退化したおしべが残る。 ウメモドキのおばなの花粉は黄色いが退化したおしべは花粉を出さないため白く見える。