Spur
読み:スパー
花弁の後ろ側、萼の外側へ突き出た袋状の部分を距という。
距の中には蜜を出す蜜腺があり、袋に蜜を溜め虫を呼ぶ働きをする。
花は自身の花粉を運ぶ昆虫を呼びたいが、
蜜が皆の手の届く場所にあると受粉に関わらない昆虫も吸いに訪れ、蜜が無くなるおそれがある。
距を持つ花の花粉を運ぶのはチョウやハナバチなど長い口吻を持つ昆虫で、
距はその昆虫のみが蜜を吸える仕組みとなっている。
スミレやチドリソウ、オダマキなどに見られる。
和名の千鳥草は距を鳥の尾に見立てたもの。 英名Larkspur(ラークスパー)はヒバリ(Lark)の蹴爪(Spur)を意味し、この距を鳥の蹴爪に見立てた。