チドリソウ (千鳥草) - 花の名前を調べる
紫色のチドリソウの花

チドリソウ (千鳥草)

Consolida ajacis
(Delphinium ajacis)

読み:
コンソリダ・アジャシス (デルフィニウム・アジャシス)

ヒエンソウ (飛燕草)
コモンネーム:Larkspur (ラークスパー)

ヨーロッパ原産の常緑または半常緑性の多年草。 全草特に地上部と種子に強い毒を持つ有毒種。 日本では夏の暑さに弱いため秋まきの1,2年草としても扱われる。

花の後ろにある長く突き出た距を鳥の尾に見立て(2-1)、たくさんの鳥が飛び交う千鳥草と呼ばれる。 またこの花をツバメに喩え飛燕草とも呼ばれる。 以前はオオヒエンソウ属に分類されたが 現在はチドリソウ属に分類される。

紫色のチドリソウの花 (ラークスパー) (撮影日:2025年6月4日)

2025/06/04 …(1) (夏・地植え・日なた)

紫色の花

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5枚の大きな花弁のような部分はで、 その中央の色の薄い2枚が花弁となっている(3-1)(3-3)。 花の後方には蜜を溜めるが伸び、長い口吻を持つチョウやハナバチが蜜を吸いに来る。 海外ではこの距をヒバリ(Lark)の蹴爪(Spur)に見立てLarkspur (ラークスパー)と呼ばれる。

チドリソウの千鳥に見立てた花序の様子(撮影日:2023年5月22日)

2023/05/22 …(2) (春・地植え・半日陰)

鳥の尾に見立てた花姿

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花と距の間には長い花柄がつき、飛ぶ鳥を支えているように見える。 花は総状花序で、暖かくなると茎を上に伸ばし柄のある小花を多数つける。 花は上から下へと咲く。

チドリソウの花弁の様子(撮影日:2020年7月16日)

2020/07/16 …(3-1) (春・地植え・半日陰)

花弁の様子

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花の中央にある白い部分が花弁で、おしべめしべを包んでいる。

チドリソウの雄しべと雌しべ (撮影日:2020年7月16日)

2020/07/16 …(3-2) (春・地植え・半日陰)

おしべとめしべの様子

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花には多数の雄しべと1本の雌しべがつく。

花弁だけのチドリソウの花の様子 (撮影日:2022年6月16日)

2022/06/16 …(4-1) (春・地植え・半日陰)

萼が落ちた後の花弁

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花が咲き終わり萼が落ちた後に花弁が残っている。この子房はやがて果実となる。

チドリソウの裂開した果実の様子 (撮影日:2024年7月3日)

2024/07/03 …(5-1) (夏・地植え・半日陰)

熟した果実の様子

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果実は楕円形の袋果で先は尖る。 中には黒い種子がたくさん入っている。

チドリソウの黒い種子の様子 (撮影日:2024年7月3日)

2024/07/03 …(5-2) (夏・地植え・半日陰)

中の種子の様子

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全草と同じく種子にも毒がある。

開花時のチドリソウの株全体の様子 (撮影日:2022年5月19日)

2022/05/19 …(4-2) (春・地植え・半日陰)

全体の様子

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背丈は高さ1mほど。日当たりの良い場所を好むが夏の高温多湿に弱い。

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チドリソウの冬の葉の様子 (撮影日:2021年2月13日)

2021/02/13 …(6) (春・地植え・半日陰)

冬の葉の様子

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葉は細く深裂し互生する。上部の葉はより細く深裂する。冬の葉はやや幅広い。

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こぼれ種から発芽し開花したチドリソウの株の様子 (撮影日:2022年6月10日)

2022/06/10 …(7) (春・地植え・半日陰)

こぼれ種から開花した株

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