ヨモギ (蓬)

Artemisia princeps

読み:アルテミシア・プリンセプス

コモンネーム:
Yomogi (ヨモギ)
Japanese Mugwort (ジャパニーズ・マグワート)
Korean Wormwood (コリアン・ワームウッド)

分類

落葉多年草

科属

キク科 / ヨモギ属

花期

9月から10月

花色

赤茶

用途

地植え 雑草

環境

耐寒性 日なた

繁殖

種子まき こぼれ種

冬季落葉性の多年草。日本にも自生しており 日当たりの良い道端や草地、山地で見られる。 ヨモギの名前には諸説あり、四方に根を伸ばすため四方草(ヨモギ)や良く萌え出るため善萌草(ヨモギ)、良く燃えるため善燃草(ヨモギ)などと言われている。 海外では同じヨモギ属のマグワートやワームウッドが見られるため 日本のマグワートや韓国のワームウッドとしてJapanese MugwortKorean Wormwoodと呼ばれる。

ヨモギ(蓬)(1-1) 赤茶色の花(撮影日:2022年9月28日)

2022/09/28 …(1-1) (秋・半日陰・鉢植え)

全草に良い香りがあり若葉は草餅に、葉の裏の毛はお灸に使うもぐさに利用される。 秋ごろ茎を上に長くのばし多数の小花をつける。頭花は鐘形で下向きに咲く。 ヨモギは大量の花粉を風に乗せて遠くへと運ぶ風媒花で 秋の花粉症の一つとなっている。

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ヨモギ(蓬)(1-2) 赤茶色の花 小花の拡大(撮影日:2022年10月3日)

2022/10/03 …(1-2) (秋・半日陰・鉢植え)

たくさんの小花が集まり一つの頭花となっている。 頭花は全て筒状花で中心に両性花が、外側に雌花がつく。 写真右に見えるのが雄性期の小花で、まず筒状の集葯雄しべが花粉を出し 、次にその筒の中から柱頭が2裂したY形の雌しべが伸びる。

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ヨモギ(蓬)(1-3) 赤茶色の花 咲き終えた小花(撮影日:2022年10月16日)

2022/10/16 …(1-3) (秋・半日陰・鉢植え)

咲き終えた多数の小花が見える。 小花の根元には子房があり、この一つ一つがやがて果実となる。

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ヨモギ(蓬)(1-4) 果実の拡大(撮影日:2022年12月30日)

2022/12/30 …(1-4) (冬・半日陰・地植え)
果実の様子

多数の果実に包まれているのが見える。 できる果実は楕円形の痩果冠毛は無い。

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ヨモギ(蓬)(1-5) 収穫した果実の様子(撮影日:2022年12月30日)

2022/12/30 …(1-5)
から果実を取り出した様子

ヨモギは両性花でも雌花でも結実し果実は大量にできる。 種まきで春ごろ発芽する他にこぼれ種でも自然と増える。

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ヨモギ(蓬)(1-6) 葉の拡大(撮影日:2022年9月9日)

2022/09/09 …(1-6) (秋・半日陰・鉢植え)

葉は楕円形で羽状に深裂し、フチにはギザギザとした鋸歯があり互生する。 葉の裏には白い綿毛が生えていて白っぽく見える。 この毛がもぐさの原料となり、燃え草からもぐさと呼ばれる。

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ヨモギ(蓬)(1-7) 赤茶色の花 全体の様子(撮影日:2022年9月28日)

2022/09/28 …(1-7) (秋・半日陰・鉢植え)

背丈は高く50cm~1mほどになる。 ヨモギは根から成長を抑制させる物質を出し他の植物の成長を抑制させるが (アレロパシー)、自身もその作用により成長が悪くなってしまうため 鉢植えの場合は早春ごろに植え替えが必要となる。

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ヨモギ(蓬)(1-8) 熟した花序の様子(撮影日:2022年12月30日)

2022/12/30 …(1-8) (冬・半日陰・地植え)
冬の様子

まだの中に果実()が詰まっているのが見える。 寒くなると地上部は枯れ、根元に新芽が出た状態で越冬する。

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ヨモギ(蓬)(1-9) 葉腋から花序が伸びる様子(撮影日:2022年9月9日)

2022/09/09 …(1-9) (秋・半日陰・鉢植え)

葉の付け根(葉腋)から花序が伸びているのが見える。

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ヨモギ(蓬)(1-10) 全体の様子(撮影日:2022年9月9日)

2022/09/09 …(1-10) (秋・半日陰・鉢植え)

茎や葉の裏には白い毛が生えており全体が白っぽく見える。

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ヨモギ(蓬)(1-11) 赤茶色の花 つぼみの様子(撮影日:2022年9月21日)

2022/09/21 …(1-11) (秋・半日陰・鉢植え)
つぼみの頃の様子

つぼみも白い毛の生えた総苞に包まれており白っぽく見える。

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