ノゲシ (ハルノノゲシ) - 花の名前を調べる
黄色のノゲシの花 (春野芥子)

ノゲシ (野芥子)

Sonchus oleraceus

読み:ソンクス・オレラセウス

ハルノノゲシ(春野芥子)、ツバヒラクサ(都波比良久佐)

コモンネーム:Sow Thistle (ソウシスル)

ヨーロッパ原産の秋まきの1年草。秋まきの場合年を越して開花するため1,2年草または越年草とも表記される。

畑や空地などの日当たりの良い場所で見られ、芥子の葉に似て野に咲くため野芥子と呼ばれる。 また秋に咲くアキノノゲシに対し、春に咲くためハルノノゲシとも呼ばれる。

種小名のoleraceusは「食用となる」という意味で若い茎や葉はおひたしなどに利用される。

黄色のノゲシの花(春野芥子) (撮影日:2023年1月19日)

2023/01/19 09:45 …(1-1) (春・日なた・地植え)

黄色の花

1024x768

花は午前中に咲き午後にはしぼんでしまう1日花。 葉にはギザギザした鋸歯があるが柔らかく、オニノゲシと異なり触れても痛くない。

ノゲシの頭状花序の様子 (春野芥子) (撮影日:2008年4月12日)

2008/04/12 11:38 …(2-1) (春・地植え)

頭状花序の様子

ノゲシの頭花舌状花のみで構成され、多数の舌状花が集まって1つの花となっている。 1つの舌状花には5本のおしべが合着して筒状になった集葯雄蕊とめしべが1本つく。 雌しべの柱頭は2裂する。

ノゲシの葉が茎を抱く様子 (春野芥子) (撮影日:2008年4月12日)

2008/04/12 11:37 …(2-2) (春・地植え)

茎を抱く茎葉の様子

上部の茎葉は卵形から楕円形(3-2)で茎を抱く。 この茎を抱いた姿を一か所開いた鍔に見立て、古名はツバヒラクサと呼ばれた。

冬に開花しているノゲシの花 (春野芥子) (撮影日:2023年1月19日)

2023/01/19 09:45 …(1-2) (春・日なた・地植え)

冬に開花する様子

1024x768

壁際は暖かいためかノゲシが開花している。 冬の間は根生葉のみで丈を低くして越冬するため、冬のノゲシの草丈は非常に低い。

ノゲシの冬の根生葉の様子 (春野芥子) (撮影日:2023年1月19日)

2023/01/19 09:45 …(1-3) (春・日なた・地植え)

根生葉の様子

1024x768

根生葉や下部の茎葉は羽状に深裂しする。冬の葉は赤い色をしている。

ノゲシの白い綿毛と果実の様子 (春野芥子) (撮影日:2025年8月6日)

2025/08/06 …(3-1) (夏・日なた・地植え)

果実と綿毛の様子

1024x768

咲き終わった花は一度閉じ(写真一番上)、その後果実が熟すと再び開く。 できる果実は楕円形の痩果で茎先に放射状に多数つける。 先端には白い冠毛があり、開いた姿は球形となる。

ノゲシの白い綿毛と果実の様子 (春野芥子) (撮影日:2025年8月6日)

2025/08/06 …(3-2) (夏・日なた・地植え)

全体の様子

1024x768

草丈は50cm~1mほど。寒い冬の間の葉はロゼット状で地面に張りついている(1-2)