茶色の黒百合の花

クロユリ (黒百合)

Fritillaria comschatcensis
(Fritillaria comtschatcensis)

読み:プリチラリア・カムチャトケンシス

3倍体:エゾクロユリ(蝦夷黒百合)、クロユリ(黒百合)
2倍体:ミヤマクロユリ(深山黒百合)

夏季落葉性の多年草で秋植えの球根植物。ユリに似た黒い花を咲かせるため黒百合と呼ばれる。

クロユリは遺伝子が2組(雌雄)の2倍体に加え、3組の3倍体のものが見られる。 3倍体のクロユリは北海道など寒冷地の高山に見られ、両者を区別し 3倍体はエゾクロユリまたはクロユリ、2倍体はミヤマクロユリとも呼ばれる。

茶色の黒百合の花 (撮影日:2018年4月23日)

2018/04/23 …(1-1) (春・地植え・半日陰)

茶色の花 (雄花)

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花は雄花と両性花があり、同じ株に1個から複数個の雄花または両性花をつける。 3倍体は花数が多く、多数の花を茎先につける。

両性花の雄しべと雌しべの画像 (撮影日:2008年4月30日)

2008/04/30 …(2) (春・地植え)

両性花の様子

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花被:6枚
両性花  おしべ:6本 めしべ:1本、花柱:3裂

花は内花被3枚に外花被3枚の、計6枚つく。

雄花の雄しべの葯の画像 (撮影日:2018年4月23日)

2018/04/23 …(1-2) (春・地植え・半日陰)

雄花の様子

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雄花 雄しべ:6本
同じ株の両性花同士では結実せず、結実には他株の花粉か雄花の花粉が必要と言われる。3倍体は結実しない。

雄花が1個ついた株全体の画像 (撮影日:2018年4月23日)

2018/04/23 …(1-3) (春・地植え・半日陰)

全体の様子 (雄花)

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草丈:30cmほど
葉は輪生状に互生する。 この後夏には地上部が枯れ、秋から冬は根のみが成長する。夏の暑さに弱く鉢植えが向くが、開花には冬の寒さが必要となる。