ホオズキ (鬼灯、酸漿)

Physalis alkekengi

読み:フィサリス・アルケケンギ

コモンネーム:Bladder Cherry (ブラダーチェリー)
Chinese Lantern, Japanese Lantern
(チャイニーズランタン、ジャパニーズランタン)

冬季落葉性の多年草。全草に毒を含む有毒種。赤く膨らんだホオズキの果実は鉢植えや切花などにも用いられる。

ホオズキの名前の由来には諸説あり、ほほづきと歌に詠まれたホオズキの果皮を口で鳴らす様子から頬突きという説や、 昔はホホと呼ばれたカメムシがホオズキを好むからという説などがある。 ホオズキは有毒なためこの実は食べられないが、近年は毒の無い食用ホオズキも売られている。

ホオズキ(鬼灯、酸漿) 白色の花(撮影日:2013年5月17日)

2013/05/17 … (1-1) (春・日なた・地植え)

白色の花の様子
花冠は5裂する合弁花も同じく5裂し花は下向きに咲く。

ホオズキ(鬼灯、酸漿) 白色の花 下から見た様子(撮影日:2013年5月17日)

2013/05/17 …(1-2) (春・日なた・地植え)
花には白い毛が生える。 花の基部には緑色の斑紋がある。

ホオズキ(鬼灯、酸漿)(2-1) 雄しべと雌しべの拡大(撮影日:2022年5月23日)

2022/05/23 …(2-1) (春・日陰・地植え)
雄しべと雌しべの様子
雄しべが5本に雌しべが1本つき、柱頭は2裂する。 肥料が足りていると雌しべが雄しべより長い長花柱花となり、肥料不足になると雌しべが短い短花柱花となる。 短花柱花になると雌しべが雄しべで隠れてしまい結実しにくくなってしまう。

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ホオズキ(鬼灯、酸漿)(1-4) 未成熟のホオズキの果実(撮影日:2021年6月11日)

2021/06/11 …(1-4) (夏・日陰・地植え)
萼に包まれた果実の様子
この緑色の部分は萼で、受粉すると萼が大きく発達し果実を包み保護するようになる。 この膨らんだ姿を膀胱に見立て海外ではBladder Cherry(ブラダーチェリー)と呼ばれる。

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ホオズキ(鬼灯、酸漿)(1-5) 赤く熟したホオズキの果実(撮影日:2021年8月6日)

2021/08/06 …(1-5) (夏・日陰・地植え)
萼が赤くなる様子
萼は夏ごろから赤くなる。この姿を提灯に見立てお盆の飾りにも用いられる。

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ホオズキ(鬼灯、酸漿)(2) 葉脈だけになったホオズキの果実(撮影日:2008年9月20日)

2008/09/20 … (2) (秋)
ホオズキの果実の様子
果実は球形の液果で赤く熟す。 萼は秋ごろから葉脈だけの姿となり中の果実が見えるようになる。

ホオズキ(鬼灯、酸漿)(1-6)(撮影日:2016年4月14日)

2016/04/14 …(1-6) (春・日陰・地植え)
芽が出始めたころの様子
冬の間は地上部は枯れ、春に新芽を出す。 非耐寒性のものが多いホオズキ属の中でホオズキは耐寒性が強いため Winter Cherry (ウィンターチェリー)とも呼ばれる。

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ホオズキ(鬼灯、酸漿)(1-8)(撮影日:2022年5月23日)

2022/05/23 …(1-8) (春・日陰・地植え)
全体の様子
草丈は高さ40cm~90cm程で花は下から上に咲く。 葉は卵形~楕円形でやや波打ち互生するが上の方は向かい合って対生ともなる。

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ホオズキ(鬼灯、酸漿)(1-9) 赤いホオズキの実 全体の様子(撮影日:2021年8月6日)

2021/08/06 …(1-9) (夏・日陰・地植え)
ホオズキが生る様子
この姿を提灯の明かりに例えてか漢字では鬼灯とまた海外でもChinese Lantern, Japanese Lanternと呼ばれる。 酸漿の漢字は漢名から。

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