エビヅル (蝦蔓)

エビヅル (蝦蔓)

Vitis ficifolia

読み:ヴィティス・フィシフォリア (ビチス)

エビカズラ(蝦蔓)

分類

落葉低木

科属

ブドウ科 / ブドウ属

花期

6月から8月

花色

用途

鉢植え 地植え

環境

耐寒性 日なた~半日陰

繁殖

種子まき さし木 こぼれ種

冬季落葉性のつる性の低木。 日本に自生するブドウの一つでには甘みと酸味がある。

葡萄(えび)とはヤマブドウの古名で、 果実を潰して染めた、ワインのようなやや暗い赤紫色は葡萄色(えびいろ)として知られる。 この葡萄色(えびいろ)のをつける蔓としてエビヅルと呼ばれる。 なお、伊勢海老の甲羅の色も同じく海老色・蝦色(えびいろ)と呼ばれ、よく似た色をしている。

エビヅル(蝦蔓)(1-1) 緑色の花(撮影日:2021年8月23日)

2021/08/23 …(1-1) (夏・地植え・日なた)

エビヅルの雄株

1024x768

エビヅルは雌雄異株の植物で、雄株にはおばなが雌株には両性花がつく。

エビヅル(蝦蔓)(1-2) 緑色の花(撮影日:2021年8月23日)

2021/08/23 …(1-2) (夏・地植え・日なた)

花後のおばな

640x480

花弁:5枚
雄株 おしべ:5本 (雄花)
雌株 おしべ:5本 めしべ:1本 (両性花)
写真の花は既に花が終わりおしべが落ちてしまっている。 緑色の花弁5枚は、外側が離れ先端が合着しているため花は開かず、開花後まもなく落ちてしまう。

エビヅル(蝦蔓)(1-3) 緑色の花(撮影日:2021年8月23日)

2021/08/23 …(1-3) (夏・地植え・日なた)

円錐花序の様子

1024x768

花序:円錐花序 果実液果

雄株のおしべは雌株より長く、開花時には白く長いおしべのついた花が集まり、 ふさふさして見える。 できる果実は球形の液果で秋ごろには黒紫色に熟し、生食や果実酒に利用される。

エビヅル(蝦蔓)(1-4) 緑色の花(撮影日:2021年8月23日)

2021/08/23 …(1-4) (夏・地植え・日なた)

葉の様子

1024x768

葉:心形

葉は心形、ハート形で3~5裂し、縁には鋸歯があり互生する。 葉の裏には赤茶色の毛が生えている。 寒くなると黄色~赤色に紅葉する。

エビヅル(蝦蔓)(1-5) 緑色の花(撮影日:2021年8月23日)

2021/08/23 …(1-5) (夏・地植え・日なた)

巻きひげの様子

1024x768

中央の2枚の葉の節から巻きひげが伸びている。エビヅルの巻きひげは2節続けて出て、次の1節は出ない。 茎は曲がらず、この巻きひげが他の植物に絡みついて茎を支える働きをしている。

エビヅル(蝦蔓)(1-6) 緑色の花(撮影日:2021年8月23日)

2021/08/23 …(1-6) (夏・地植え・日なた)

全体の様子

1024x768

手前の茎は上から垂れ下がっている。 木に絡みついて広がるため、花やは背の高いところで見られることも多い。