ヤブガラシ (藪枯)

Cayratia japonica

読み:カイラティア・ヤポニカ

ビンボウカズラ (貧乏蔓)

コモンネーム:Bushkiller (ブッシュキラー)

分類

落葉多年草

科属

ブドウ科 / ヤブガラシ属

花期

6月から8月

花色

オレンジ (花托の色)

用途

地植え 雑草

環境

耐寒性 日なた

繁殖

種子まき 株分け

つる性の冬季落葉性の多年草。 日当たりの良い空き地などで見られる。 勢いよくつるを伸ばして藪に絡まり覆い尽くして、日光を遮り枯らしてしまう様子から藪枯と呼ばれ 厄介な雑草としても扱われる。 同じく海外でも低木を枯らすとしてBushkiller (ブッシュキラー)と呼ばれる。

ヤブガラシ(藪枯)(1) 緑色の花(撮影日:2012年--月--日)

2012/--/-- …(1) (地植え・日なた)

花序は花軸が多数分枝し複数の小花をつける集散花序で 花は中心から外側へと咲く。小花は散房状につき花序は平らとなる。

ヤブガラシ(藪枯)(2-1) 緑色の花 花の拡大(撮影日:2022年8月12日)

2022/08/12 …(2-1) (夏・地植え・日なた)
写真中央に花弁雄しべのついた花が見える。 花は花弁が4枚に雄しべが4本、雌しべが1本つくが 開花から間も無く花弁雄しべは脱落する。 オレンジ色の花托 (花盤)には蜜を分泌する蜜腺があり、たくさんの蜜が溜まっているのを見ることができる。

ヤブガラシ(藪枯)(2-2) 真珠体の様子(撮影日:2022年8月12日)

2022/08/12 …(2-2) (夏・地植え・日なた)
真珠体 (真珠腺)の様子

茎や葉裏には透明な水玉のようなものがついている。これは脂質や炭水化物を含む栄養体で真珠体と呼ばれる。 ヤブガラシはハダニの食害に悩まされているが、真珠体を好むダニがハダニも食べるので ヤブガラシの身を守る働きとなっている。

ヤブガラシ(藪枯)(2-3) 緑色の花 全体の様子(撮影日:2022年8月12日)

2022/08/12 …(2-3) (夏・地植え・日なた)
藪を覆っている様子

冬は地上部が枯れるため目立たないが暖かくなると勢い良く伸び ツルを絡める場所がある限り広がっていく。 ツルを絡めることができないとツル植物は枯れてしまう。

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ヤブガラシ(藪枯)(2-4) 未成熟の果実(撮影日:2022年8月12日)

2022/08/12 …(2-4) (夏・地植え・日なた)
未成熟の果実の様子

できる果実は球形の液果で光沢があり、秋ごろに黒く熟す。 種子もできるが主に地下茎で増えるため、株分けで増やせる。

ヤブガラシ(藪枯)(2-5) 鳥足状複葉の様子(撮影日:2022年8月12日)

2022/08/12 …(2-5) (夏・地植え・日なた)
葉の様子

葉はヤブガラシやノブドウに見られる、鳥の足のように見える鳥足状複葉で、卵形~楕円形の3枚の小葉の左右の葉柄がさらに分枝して2枚の葉をつける。 葉の縁にはギザギザとした鋸歯があり互生する。

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ヤブガラシ(藪枯)(2-6) 緑色の花 花序の様子(撮影日:2022年8月12日)

2022/08/12 …(2-6) (夏・地植え・日なた)
花序の様子

長く伸びた雌しべが目立つ。 雌しべは咲き始めは短く、次第に長くなる。 花弁は緑色だがすぐ脱落するため、花序はオレンジ色の花托 (花盤)が目立っている。

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