ケマンソウ (華鬘草)

Lamprocapnos spectabilis
(Dicentra spectabilis)

読み:
ランプロカプノス・スペクタビリス
ディセントラ・スペクタビリス (ディケントラ)

タイツリソウ (鯛釣草)

コモンネーム:
Bleeding Heart (ブリーディング・ハート)
Asian Bleeding Heart

分類

落葉多年草

科属

ケシ科 / コマクサ属ケマンソウ属

花期

4月から5月

花色

赤,ピンク

用途

鉢植え 地植え

環境

耐寒性 半日陰~日陰 (夏は日陰)

繁殖

株分け さし木

中国原産の冬季落葉性の多年草で有毒種。 夏の暑さに弱く、暖かい地域では夏でも落葉して休眠する。 以前はコマクサ属に分類されたが、その後独立しケマンソウ科ケマンソウ属となった後 再びケシ科に分類され 現在はケシ科ケマンソウ属に分類される。

ケマンソウ(華鬘草) タイツリソウ(鯛釣草)(1) ピンク色の花(撮影日:2014年5月13日)

2014/05/13 …(1) (春・地植え)

花は総状花序で春ごろ 長く伸ばした茎先にハート形の小花を均等につける。 吊り下がった花を鯛に、アーチ状にカーブした茎を釣り竿に見立て 鯛釣草と呼ばれる。 海外では花の姿を血の滴る滴に例えBleeding Heart(血が滴るハート)と呼ばれる。

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ケマンソウ(華鬘草) タイツリソウ(鯛釣草)(1) ピンク色の花(撮影日:2008年4月29日)

2008/04/29 …(2) (春・地植え)

花は外側のピンク色左右2枚と内側の白い部分からなる。 内側は、外側の花弁に沿うようにハート形にカーブした骨組みと その中心を通る真っ直ぐな骨組みで構成される。 このハート形の白い骨組みと下の滴のような膨らみを仏具の華鬘に見立ててか華鬘草と呼ばれる。

ケマンソウ(華鬘草) タイツリソウ(鯛釣草)(1) 白色の花(撮影日:2008年4月29日)

2008/04/29 …(3) (春・地植え)

1本の雌しべは中心を垂直に通るようにつき、 6本の雄しべが3本ずつハート形を描くように左右から中心へ向かい雌しべと合流する。 一番下に見える膨らみの中には合流した雄しべ雌しべが入っている。

ケマンソウ(華鬘草) タイツリソウ(鯛釣草)(1) ピンク色の花(撮影日:2014年5月13日)

2014/05/13 …(1) (春・地植え) 花が終わった後の様子

できる果実は細長い蒴果。 ハートの上の膨らんでいる部分はで、この下に蜜腺がある。 花弁の外側と内側の間には空洞があり 虫が一番下の膨らみを足場にして蜜を吸う時に 虫の重みで花弁が押され、包まれていた雄しべ雌しべが飛び出し 虫に花粉をつけ、虫の花粉を受け取る仕組みとなっている。

ケマンソウ(華鬘草) タイツリソウ(鯛釣草)(1) ピンク色の花(撮影日:2014年5月13日)

2014/05/13 …(1) (春・地植え)

草丈は高さ30cm~60cm程。 夏の暑さに弱いため夏の直射日光を避けできるだけ涼しい場所で育てる。 葉は2回3出複葉で3枚の小葉は深裂する。

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