自家受粉 (じかじゅふん)
同花受粉 隣家受粉 同株他花受粉 受粉
花粉が自分と同じ花の柱頭に付くことを自家受粉という。
自家受粉は以下の3つに分けられる。
・同花受粉…一つの花の花粉がその花の柱頭に付くこと
・隣家受粉…同じ茎や枝の花(同一花序)の花粉が柱頭に付くこと
・同株他花受粉…同じ株の花の花粉が柱頭に付くこと
自家受粉には最初から開花せず結実する閉鎖花や
花を閉じるときに葯と柱頭が接触するツユクサのように
受粉の可能性がとても高くなるという利点がある。
しかし同じ花同士、近親での受粉ばかりだと
例えば病気に弱い遺伝子が子孫へ受け継がれて
さらに病気に弱くなりその遺伝子が子孫へ受け継がれて
とても病気に弱くなり、という流れになり
絶滅の可能性が高まってしまう。
それを防ぐため植物は自家受粉だけではなく
他家受粉も行い子孫を増やしている。
(図1) ツユクサの自家受粉の様子
ツユクサは一日花 (1日で花はしぼむ)
夕方に近づくと雄しべが渦を巻くように柱頭へ向かって動く
朝から夕方までは他家受粉のチャンスを狙い
そこで受粉できずとも夕方には葯と柱頭が接触して
自家受粉でき子孫を残せるという仕組み
(図3) ビオラの同花受粉と同株他花受粉
紫の1つ花の雄しべと雌しべで受粉するのが同花受粉
同じ株の黄色の2つの花の雄しべと雌しべで
受粉するのが同株他花受粉
ビオラは一つの茎に一つの花 (単一花序)なので
隣花受粉は起こらない (隣花は存在しない)
- 関連項目
- 受粉と受精
- 自家受粉を避ける仕組み
- 果実の分類
- 果実の作り
- 果実の形
- 花のつくり
- 花の周辺
- 雄しべと雌しべ
