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側着葯 (そくちゃくやく) 丁字着葯 (ていじちゃくやく) 底着葯 (ていちゃくやく)
おしべを構成する一つで花粉を作る部分を葯という。 おしべが成熟すると裂開し中から花粉を放出する。 花粉を包む袋状のもので、被子植物の場合には葯、裸子植物の場合は花粉嚢と呼ばれる。
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葯の色は様々で、セイロンベンケイのように赤紫色や青色のもの、 花粉と同じ色のように白色(図3)や黄色(図5)のものなどがある。
葯は熟すと裂開し花粉を放出する。 カサブランカの葯は熟すと黒紫色になるが、裂開と共に葯の表面は反転しオレンジ色の花粉の部分が表に現れるようになる(図4)。
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葯は2つの半葯からなり、その間は葯隔で繋がっている。ニリンソウの葯隔は太くはっきりと見える。 花糸が葯の側面につくものを側着葯または沿着葯という。 ニリンソウの花粉は白く、葯が裂開するとより白く見える。
ヤマユリなどユリ属の植物は葯が丁字につき、下向きに咲いた花の葯は風で揺れる。 花糸が葯の中央に垂直につくものを丁字着葯という。
同じユリ科でもチューリップは花糸が葯の基部につき、このような葯を底着葯という。 チューリップの葯の色は花粉と同じ黄色で、葯が裂開した後も葯は変わらず黄色に見える。