Patrinia scabiosaefolia
パトリニア・スカビオサエフォリア
アワバナ(粟花)、敗醤(ハイショウ)
冬季落葉性の多年草。山地の日当たりの良い場所で見られる。
背丈は高く1m程にもなる。和歌で詠まれる「をみなへし」の「をみな」とは女性のこと。全体が黄色味を帯び、細く伸びた繊細な様子を女性に見立て女郎花と呼ばれる。
また小さな小花が粟飯に似ていることや、当時粟飯は女性が食べるものだったことから粟花とも呼ばれる。
花は秋の七草の一つ。七草はオバナ(ススキ)、キキョウ、 クズ、
ナデシコ(カワラナデシコ)、ハギ(ヤマハギ)、フジバカマとオミナエシの7つでこれらは食べずに見て楽しむもの。
以前はオミナエシ科に分類されたが
現在はスイカズラ科に分類される。
2013/07/21 …(1-1) (夏・地植え・日なた)
花は複集散花序の合弁花で茎先は多数分枝したくさんの小花をつける。
花冠は5裂し、黄色の雄しべ4本に黄色の雌しべを1本つける。
雄しべや雌しべの付け根には毛が生えている。
できる果実は楕円形の痩果で
秋ごろに茶色い実が多数ついているのを見ることができる。
2013/07/21 …(1-2) (夏・地植え・日なた)
根元の様子
葉は羽状複葉で対生し深裂した先は尖る。
花や葉や果実など全草に悪臭があり、醤油が腐ったような香りから敗醤とも呼ばれる。そのため切花にはあまり向かない。
寒くなると地上部は枯れ、根元に新芽が生えたロゼット状の姿で越冬する。