ムラサキシキブ (紫式部)

Callicarpa japonica

読み:カリカルパ・ジャポニカ

タマムラサキ(玉紫)、ミムラサキ(実紫)
コムラサキ(小紫) (園芸品種)

コモンネーム:Japanese Beautyberry (ジャパニーズ・ビューティーベリー)

分類

落葉多年草

科属

クマツヅラ科シソ科 /

ムラサキシキブ属

花期

6月から7月

花色

薄いピンク 薄い紫

用途

切花 鉢植え 地植え

環境

耐寒性 日なた~半日陰

繁殖

さし木 株分け

日本原産の冬季落葉性の低木。 以前はクマツヅラ科に分類されたが 現在はシソ科に分類される。 秋ごろに紫色の小さな球形の果実を密につけ 古くから切花としても親しまれる。 その実の姿から玉紫(タマムラサキ)、実紫(ミムラサキ)と呼ばれる。

ムラサキシキブ(紫式部)(1-1) 薄紫色の花(撮影日:2022年7月26日)

2022/07/26 …(1-1) (夏・鉢植え・日なた)

花序は先ず頂点に花がつきその下から多数分枝し複数の小花をつける集散花序。 よく似た姿の園芸品種のコムラサキは葉腋の近くから、 ムラサキシキブは葉腋から茎を伸ばし茎先に花序を対につける。 花は筒状の合弁花花冠の先端は4裂し外側へ開き 雄しべ雌しべ花冠から長く突き出る。

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ムラサキシキブ(紫式部)(1-2) 薄紫色の花(撮影日:2022年7月26日)

2022/07/26 …(1-2) (夏・鉢植え・日なた)
雄しべ雌しべの拡大

雄しべが4本に雌しべが1本つき 雌しべ柱頭は2裂する。

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ムラサキシキブ(紫式部)(1-3) 薄紫色の花(撮影日:2022年7月6日)

2022/07/06 …(1-3) (夏・鉢植え・日なた)
葉と花序が対になって並ぶ様子

葉は長楕円形でフチには細かい鋸歯があり対生する。 ムラサキシキブはフチ全体に鋸歯があるものが多く コムラサキは上半分だけ鋸歯があるものが多い。

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ムラサキシキブ(紫式部)(1-4) 薄紫色の花(撮影日:2022年7月6日)

2022/07/06 …(1-4) (夏・鉢植え・日なた)
未成熟の実

果実は光沢のある球形の核果で秋ごろに紫色に熟す。 このを鳥が食べることで種子を遠くへと運んでもらっている。

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ムラサキシキブ(紫式部)(2) 紫色の実 切花(撮影日:2008年10月4日)

2008/10/04 …(2) (秋・切花)

ムラサキシキブの名前の由来には諸説あり、実が重なり合う姿からムラサキシキミ(敷実、重実)またはムラサキシゲミ(重実、茂実)と呼ばれ それがムラサキシキブへ転訛したという説や 実の美しさを平安時代の紫式部に例えたという説がある。

ムラサキシキブ(紫式部)(1-5) 薄紫色の花 全体の様子(撮影日:2022年7月6日)

2022/07/06 …(1-5) (夏・鉢植え・日なた)
全体の様子

丈は高さ2m~3mほど。日光不足下では花つきが悪くが少なくなってしまう。 日なたや日当たりの良い場所で多数の花をつけ多数のとなる。 さし木や株分けで増やせる。

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ムラサキシキブ(紫式部)(1-6) 薄紫色の花(撮影日:2022年7月26日)

2022/07/026 …(1-6) (夏・鉢植え・日なた)
枝の様子

枝の中央には開花中の花が、先端の方にはつぼみが、 根元の方には未成熟の実が見える。 花は枝の基部の方から先端へと咲く。

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ムラサキシキブ(紫式部)(1-7) 子房の様子(撮影日:2022年7月26日)

2022/07/26 …(1-7) (夏・鉢植え・日なた)
花の奥の子房の様子

ムラサキシキブは子房上位のため花を覗くと奥に緑色の子房が見える。

ムラサキシキブ(紫式部)(1-8) 薄紫色の花(撮影日:2022年7月26日)

2022/07/26 …(1-8) (夏・鉢植え・日なた)
子房が膨らみ始めた様子

緑色の4裂したとその中の緑色の子房が見える。 若い枝は緑色や紫色で白い星状毛がある。

ムラサキシキブ(紫式部)(1-9) 薄紫色の花(撮影日:2022年7月25日)

2022/07/25 …(1-9) (夏・鉢植え・日なた)
樹皮の様子

枝が成長すると星状毛は無くなり灰褐色となる。縦に筋が入っている。

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